ありがとうの火付け役
「こないだのさあ・・・」と、いつも気にかけてくれる人は、それが当たり前にできて、そういう親切が、自分では気づいてないのかもしれない。
うれしい。
私は「ありがとう」をいうのでさえも、いっぱいいっぱいで、顔から火が出るほど勇気がいる。
家族その①は、褒め言葉の安売りがとてもうまい。
「すごいですね」「素晴らしいですね」「尊敬します」
が簡単に言える。
「本当にそんなこと思っているのか?」と突っ込みたくなるところがいっぱいだが、褒められて嫌に思う人はいないものだ。
昔から、家族その①は、お母さんの料理を「おいしい」と言いながら、残すタイプだった。
私はというと、「まずい」と文句を言いながら、「もったいない」と、結局全部食べるタイプ。
だが、そんな家族その①の調子のいい性格も、役に立つことはある。
私は、最後家族その①の手助けがなければ、言えなかった。
冗談ぽく、ノリノリで、安っぽかったけど、言えた。何とか間に合った。
「今までありがとう」
家族その①が、その様子を動画におさめたかったらしいが、私は、朝シャンしたての状態で、タージ・マハルのようにぐるぐる頭にバスタオルを巻いていた。
すごい格好だったらしい。
私も少しお調子者といわれるぐらい、
「すごいですね」「素晴らしいですね」「尊敬します」を口に出せるようになりたい。
笑顔を人に向けたい。
私の笑顔で救われる人もいるかもしれない。そんな役に立ちたい。
元気になったり、悲しくなったり気持ちは色々。
気がつくと11月ももう半ば。秋も終わるな。