社長の話を泣きながら聞いていた新卒の頃。
新卒の頃、正社員で入社したとき、入社式で、社長に「人生の成功談を書いて提出して下さい」というお題を与えられた。
その言葉を聞いたときから私はすでにその会社で挫折感を味わっていた。
「成功したこと、何もない。」
しばらく考えた。
家族に「成功談何もなくて、書けない。」と言ったら、父が「今まで困難を乗り越えてきたことが成功談じゃないか?」と言い出した。
「そんなの成功談にならない」と言ったのを思い出した。
今となって、ブログを書くことになって、自分にできる事などを棚卸ししていくと、結局、父の言っていた「今までの困難を乗り越えてきたこと」が「私のできる事」になっていた。
「あの頃、社長は、何が言いたかったんだろう!?」と考えてみたけど、私を含めて、「この会社に入社できたことが私の成功談です。」と書いた人がたくさんいて、
「就職が決まったことが最終ゴールではなくこれからが始まりだ。」
と言うことを言いたかったんだと思う。
あの頃いろんなことを考えた。
私の人生を私じゃない人が歩いたら、流れにのって、スムーズに前に進めたのではないか?
私じゃない人だったら、上手く流れに乗ったのではないか?そんなことばかり考えていた。
社長の話はまだ続く。
有名大学に受かったとき、周りから裏口入学じゃないかとたたかれた。実際、病気になって勉強ができなかったのに大学に受かっていた。
そんな話を聞いた。
「どんな人にもコンプレックスというのはある。」と言う話がしたかったのだと思うけど、研修の時点で、周りについて行けなかった私は、涙を流しながらそんな社長の話を聞いていたのだ。