★あーもんどさやの道しるべ★

劣等感でいっぱいだった人生。生き方を綴りたい。

変化がたくましく思った

 

老後の資金がありません (中公文庫)

図書館で、垣谷美雨さん「老後の資金がありません」を借りて読みました。

主人公の娘、旦那、姑の変化がたくましく思ったので紹介します。

(映画で見るはずだったけど、図書館で大満足。)

 

「主人公の娘」

子供の頃から成績も良くなく、就職も1週間でクビになることも。頭の回転が速いとは言いがたく、気も利かない。

気が弱いところも子供の頃からちっとも変わっていない。

 

そんな娘が、結婚してから、雑貨屋で働きながら、旦那の職場では、恐妻家として有名になり、旦那をひっぱたくことも・・・

 

「図々しいおばさんに変わったね」と姑に言われる。(いい意味で)

*姑の娘はいい歳をして未だに繊細で、神経質で、芯が弱いのだ。

 

 

「姑」

主人公夫婦と暮らすことになるが、あるアルバイトを経験することで、昔、店先でしゃきしゃき働いてた頃みたいに、いきいきしてくる。

 

 

「夫」

再就職してから表情が明るくなった。苦労も多いだろうが無職だったときに味わった、鬱々とした気分と比べれば天国にいるかのように働くようになる。

 

 

感想

働いたり、人の役に立ったりすることで、人間変わるんだ。

そんな風に思った。

 

切羽詰まって、お金がなくなったら、嫌でも働かなくてはならない。

 

そんな時人間は自然と知恵を絞るようになり、いろんな可能性が出て来る。

 

そんな勇気をもらった小説です。

 

私は、まだまだ甘いのかもしれない。そんな気分になった。人生の将来への不安がちょこっと消えた。

 

そして個性って大切だなって思った。

 

この小説で主人公は率直で単純で空気が読めない姑を腹立たしく思うことが多かった。

 

だが他人からみると、それが可愛らしくうつることもあるらしいという新たな発見をする。

 

このお姑さん、料理がうまかったり、アイロンのかけ方がうまかったり、日々の経験が同居したときに活かされたりするんだなって思った。